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2005/11/16

いずみシンフォニエッタ大阪(2005/11/16@紀尾井ホール)

「メンバー全員が関西出身で、現代音楽を中心に演奏する室内アンサンブル」というキャッチフレーズで初の東京公演をはたした「いずみシンフォニエッタ大阪」。
現代音楽っつったって、基本的に楽譜に書かれている音符を演奏するわけですから、東京とか大阪の違いがそんなに「音」に表れるもんかいな、と思ってましたが、どっこい、最初の音合わせからして“濃い”のです。なんというか、弦楽器も管楽器も打楽器も、独特の粘りつくような音色があり、スマートな音をお好みの向きには、長い時間聴いているとお疲れになるかもしれませんが、「音楽する歓び」をこれでもかっ!ていうほど表現してくれる、いまどき珍しい団体だと思いました。
音楽監督の西村朗さん曰く「吉本新喜劇みたいな」カーゲルの《フィナーレ》(演奏の途中で指揮者が急死する、という寸劇趣向)やイベール《室内管弦楽のためのディヴェルティメント》でも、「浄瑠璃の心中物みたいな」西村朗《室内交響曲第1番》でも、メンバーの「なりきり度」がすごい! 西村作品では、曲の「くどさ」もそうとうなもんですが、演奏者が全員、義太夫の太夫みたいに眉間にシワ寄せて、楽器を奏でて──というより「唸って」いる。「こら、かなんわ」と関西弁で脱帽するしかないのでした(いちおう、京都出身です、ワタクシ)。
「現代音楽のメッカはいまや大阪だ」というウワサももっともと納得させられた一夜でした。[genki]

◎追記
・いずみホールのWebサイトに今回の東京公演についての西村朗さんのインタビューが掲載されています。  →会員誌『Jupiter』のコーナー(そのうちに更新されてしまうでしょうから、お早めに)
 「いずみシンフォニエッタ大阪の特徴は?」と問われて「練習で大阪弁が標準に通じる」と答える西村氏もさることながら、それにたいして「ある意味、ウィーン・フィルみたいなものでしょうか?」と返すインタビュアーもすごい![2005/11/18] ・西村朗氏と当blogのレギュラー・ライターでもある沼野雄司氏の共著『光の雅歌──西村朗の音楽』(2005、春秋社)をご紹介しておきます。[2006/02/07]

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