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2006/01/25

バロックから初期古典派までの音楽の奏法

昨年(2005年)10月に刊行した橋本英二著『バロックから初期古典派までの音楽の奏法』が評判いいです。著者はシンシナティ大学名誉教授で、いまもシンシナティ在住。長年アメリカを拠点に教育家、演奏家として活動されてきた方です。本書は、バロック音楽から初期古典派までの音楽を演奏するさいに留意すべきさまざまな事項を、J. S. バッハ、F. クープラン、ラモー、クヴァンツ、テュルク、C. P. E. バッハ、L. モーツァルトなどの当時の教本の記述にもとづきながら、みずからのバロック音楽研究の集大成として書き下ろした記念碑的労作です。大部な本ですから、読みとおすのはたいへんですが、記述は、演奏家ならではの具体性にとむもので、字引のように必要な箇所だけ参照する、という使い方も可能です。
最近はモダン楽器の演奏家でも、バロック音楽を演奏するケースが増え、しかもそのさいには時代様式をふまえた解釈をふつうにもとめられるようになってきています。ぜひこの機に、本書で勉強されてはいかがでしょうか?[genki]

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コメント

 橋本先生の著作、時間をかけてしっかりと読ませていただきました。
 予想した以上に、たいへん素晴らしいものでした。
 実際に演奏しているとだんだん横着になって、どうしても「弾き方」を経験的に積み上げてしまうことが多くなってきます。つまり、しっかりと「なぜ、こう弾くのか」を検証せずに「こう弾くものだから」と臨んでしまう。シギスやレオンハルトに
言わせれば、この時点で「自分で考えず、先人の苦労にあぐらをかく不届き者」となるのですが(笑)…だから、この本をめくっていると、「この場合には、こう弾くものなのか」というよりは、根拠をひとつひとつ挙げ、実際の奏法をいろいろな可能性を含めて説明されることによって、自分が今「なぜ、そう弾いているのか」を橋本先生に目の前で明示されている気がしました。
 たいへん感服すると共に、一種のルーティンになっている自分の最近の姿勢を深く反省するに至りました。また、これらの膨大な資料にもう一度あたられたであろう、木村さんの編集作業の大変さにも思い及びました。
 しかし、その甲斐はあったと確信します。
 これだけのものが、日本語で読めるとは!限られた資料を基にしたものは散見しますが、これほど広い視野で、しかも実践的に触れた書は、論文を含めて少なくとも国内で他に例はないでしょう。まったく、すごいことです。

投稿: 寺西 | 2006/03/02 16:49

寺西さん、コメントをありがとうございます。やはり、じっさいに演奏される方にほめていただくのが、いちばんうれしいですね。

内容のよさは、橋本先生の理想の高さとねばり強さに負うところが大きいです。また、組版と浄書を担当したアルスノヴァも、質の高い仕事をしてくださいました。

橋本先生は、早くも第2作の準備にとりかかっておられます。またよい本ができそうですので、どうぞお楽しみに!(できるまでに、数年かかりますけど……)

投稿: genki | 2006/03/02 17:01

重版が決まりました! 4月出来の予定です。

しばらく品切れで、お買い求めになれなかった方には、申し訳ありませんでした。

投稿: ■重版決定! | 2006/03/15 18:42

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