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2008/02/23

[日誌:2008/02/07〜22]マーティン・ヘイズ&デニス・カヒル、野田暉行、タブラトゥーラの日々

引き続いて2月分。

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◎2/7(木)

打ち合わせ5件+飲み会1件。にわかエグゼクティヴの1日。

午前中は八橋検校の本について、編集と制作をお願いしている村山さん、著者・釣谷さんと神谷町のタリーズで。すごいペースで進んでいるから、このぶんだと4月には出てしまいそうだけれど、資金の問題そのほか考えあわせると6月以降になるだろうか。

ひきつづき神谷町のオーガニック・レストラン「メリッサ」で信時裕子さんと信時潔関係の企画の相談。番茶が美味しくて、ティーバッグ購入(うちで飲んだらやっぱり美味しかった)。

高田馬場でひさしぶりの経営会議をしたあと、飯田橋へ移動。芳進堂・武藤店長、文春・星さん、アルテスの船山隊員というメンツで焼き鳥屋へ。武藤さんの「ベストセラー仕掛け人一代記」を拝聴。すごい人だなあ。星さんとは「文学のアンソロジー」企画について密談。

◎2/8(金)

夜から渋谷に出て、岩手大学の木村直弘さん、NHK出版の小林さんと食事。直弘さんとはまだ仕事できていないけれど、音楽美学の本でありながら、現実に即した本をつくりたい、と相談。小林さんは『プロフェッショナル』などを編集したひとで、直弘さんとは中高の同級生。直弘さんとぼくとが酒の勢いで「茂木(健一郎)さんの音楽論は薄っぺらだ」などと批判したら、「元さんみたいな編集者が、茂木さんに『意味のある音楽論を書いてくれ』と依頼するべきだ」といわれてしまった。

◎2/10(日)

080210_hayes_and_cahil武蔵野市民文化会館でマーティン・ヘイズ&デニス・カヒルのライヴ。

デニスのギターは、いわゆるアコースティック・ギター弾きとはまるで違って、開放弦をほとんど使わないスタイル。ふつうはカポをつけたりオープン・チューニングを使ってでも開放弦を使いたいものなのに。ほとんどがフラット系のキー(Gmがもっとも多かった)で人差し指のバレを使ったもの。その意図は明らかで、つまりギターを鳴らし切らないで全編ミュート気味の音色を使って、むしろリズム楽器に徹するというのが、デニスのスタイル。ちょっとアンディ・サマーズを思い浮かべる。そうそう、アコギというよりもエレクトリック・ギターの音色に近いかもしれない。フォームも低中高3種類くらいしかもちいないし、それも「sus4→解決」というパターンばかり。この単調なハーモニーというよりもリズムの上に載って、マーティンの変幻自在なフィドルが冴えわたる。

◎2/16(土)

上野公園の奏楽堂(古いほう)で、洋楽史文化研究会の主催による「再現演奏会1941-1945〜日本音楽文化協会の時代〜」。即売の売り子をやる。青弓社の矢野未知生さんとならんで売場に立ったが、寒いのなんの。最後はマフラーして売った。『音盤考現学』10冊の売上。片山さんは今日の主役ではなかったことを考えると、まあまあでしょう。青弓社の『音楽を動員せよ』(本日の主役・戸ノ下達也さんの著書)は持ってこられた10冊すべて完売。特価とはいえ2,800円の本が売り切れるんだから、求める人のところに着実に届けることができれば、本はまだまだ売れるということ。

◎2/19(火)

高田馬場で、倉庫をお願いしている自由現代社と営業関係の打ち合わせ。そのあと本郷へ移動し、デザイナーの下川さんのオフィスで『音盤考現学』の第2弾の装丁の相談。つぎは『音盤博物誌』というタイトルだ。さてさて、どうなるか楽しみ。

本郷からバスに乗って上野広小路まで行き、歩いて藝大奏楽堂(新しいほうね)へ。野田暉行さんの退任コンサート。ご本人は「即興性」とおっしゃっていたが、頭で考えられたのではない内発的なロマンティシズムがどの作品にも横溢している。エクリチュールの完成と即興性の共存。なかなか味わうことのできない上質のコンサートだった。

上野を歩いているときから「やばいやばい」と思っていたのだが、どうも風邪をひいたみたい。まずいなあ。カメラータ中野さん、西村朗さん、小鍛冶さんなどいらしていたが、ご挨拶も早々に引き上げる。帰り道、音楽之友社の前社長の岡部さんといっしょになり、近況報告など。ここぞという演奏会にはかならずいらしている。もう第一線を退いておられるのに、頭が下がることだ。

◎2/22(金)

080222_tablatura2日間風邪で寝込む。ようやく起き上がってハクジュホールへ。タブラトゥーラ+波多野睦美のライヴ。ハクジュならよもや踊らされることはあるまいと思ったが、甘かった(笑)。ぼくが聴いたなかでは最高のライヴ。長いツアーの最後だったこともあってか、力の抜けたアットホームなステージだったし、それにこたえるお客さんの反応の素晴らしさ。つのださんのギャグもグレードアップしていた。「ブックエンド」は「たこ焼き」以来のヒットだなあ。波多野コーナーの最後、田崎さん作曲の《オード》の美しいこと。《あれもダメ》《ごわごわ》と同じひとの作品とは思われぬ。それにしても、つのださんの上へ上へと飛翔するようなメロディと、田崎さんの悪夢のように堂々めぐりを続けるメロディは、タブラの2つの世界を示している。ほんとうにバランスのとれたバンドだなあと思う。それと、ひそかに大きな存在感を示しているのが、山崎まさしさん。いつ見ても玖保キリコの『いまどきのこども』に出てくるツグム(無口でおとなしいけど、じつはヘビメタ小僧)を思い浮かべてしまうんだよなあ。ぼくだけだろうか。

風邪はいっきに飛んでしまったみたい。[genki]

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