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2008/03/26

[日誌:2008/03/23〜25]決算、湯浅譲二、現代音楽ブーム?

アルテスは3月が年度末なので、これからはじめての決算。とはいっても、会計・税務はアウトソーシングしているので、楽させてもらってますが。しかし、もうすぐ設立1周年。長かったような短かったような。出版開始から半年で3冊出せたのは、まあがんばったといえるのではないかと。

これからは量産体制に入る予定なんだけど、体力が追いつくか、少し心配。でも、隊長もぼくも、「明日できることは今日やらない」タイプなので、無理はせず、やっぱりまったりとやってくことになるとは思うけど。

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2008/03/22

[日誌:2008/03/21]理想的な書評、うたのはじまりとおわり

片山杜秀さんが『週刊文春』3/27号で吉田秀和さんの『永遠の故郷──夜』(集英社)を書評している。片山さんは書評家としても手だれであることは、『レコード芸術』で最近まで続いていた長寿連載「この本を読め!」などで周知のことであろうが、この吉田さんの本にたいしては、これまでのキャリアで身につけた手練手管をすべて捨て去って、虚心で対象と向かい合おうとしているかのようだ。少年が古典と出会ったときのような初々しい感動と、ひとことで本質を言いあてる書評家としての天分とがないまぜになり、ちょっとびっくりするくらい素晴らしい評となっている。

『レコード芸術』誌上で吉田さんが片山さんの『音盤考現学』を文字どおり「激賞」してから、ちょうど1カ月。このタイミングで片山さんに吉田さんの本の書評を依頼したのは、まぎれもなく『週刊文春』編集部の快挙であるが、片山さんとしては、ひとことでは説明できない複雑な心情があったのではないだろうか。ひとつ間違えば、書評でなく「返礼」として読まれる可能性もあるからである。

そこをぐっと踏みとどまって、書評としての原点に回帰することで、片山さんはそのむずかしいミッションにこたえている。原点とは、もちろん「著者を紹介し、作物を紹介し、その価値と読むものにとっての意味を明らかにする」ということである。吉田秀和という人物を周知のひととして紹介するのは簡単だし、その差別化の装置によって、好ましい読者だけを選別するのはだれしもがとる戦略であるが、片山さんはそうした業界的なジャルゴンをていねいにより分けて排除して、これまで縁のなかった読者にも敷居を低くしながら、業界のだれも到達できないような作品の深部にわけいって、だれにも平等に、さりげなく簡潔に示してくれる。

理想的な書評とは、こういう文章のことをいうのだろう。

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2008/03/21

[日誌:2008/03/20]出版社のライヴ活動

ジュンク堂池袋本店で片山杜秀さん、岩野裕一さんのトークセッション。朝から雨で心配したけど、ふたを開けてみれば文字どおりの満席。

どんな様子だったかはアルテスのブログに書いたのでそちらを参照。それにしても、すごいトークだった。内容については、後日なんらかのかたちで公開する予定なので、乞うご期待。

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2008/03/20

[告知]3/20、片山杜秀×岩野裕一トークセッションをおこないます!

音盤考現学3/20(木・祝)19:00から、ジュンク堂書店池袋本店4Fカフェにて、「日本のクラシックを発掘せよ!」と題して、『音盤考現学』の著者・片山杜秀さんと音楽ジャーナリスト・編集者の岩野裕一さんのトークセッションをおこないます。1ドリンク付きで¥1,000(要申込み)。詳しくはコチラ

ぜひご参集ください![genki]

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2008/03/19

[日誌:2008/03/19]昔の自分はえらかった。

デスクワークの日々。外はもう、まぎれもなく春である。少し足をのばせば桜も咲きはじめているのだろうなあ(まだ見てない)。がまんがまん。

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2008/03/15

代々幡村音楽館

吉松隆さんが新しいおもちゃ──Final Cut express──を入手されたようで、さっそくその成果が「代々幡村音楽館」として公開されている。

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2008/03/14

[日誌:2008/03/14]あんみつとオペラの日

現在、片山杜秀さんの第2弾書籍を校正中。初校ゲラを約半分チェックし終えて、片山さん宅へ発送。発売予定は云わぬが花だけど(笑)、5月の予定。内容は第1弾よりもさらにすごいことになってます。タイトルは『音盤博物誌』。ココロは、前作が片山さんの「考現学的批評」のスタイルを世に知らしめるものだったとすれば、次作は音楽界に棲息するさまざまな生き物の生態を活写する「博物誌」ということ(?)。なにはともあれ、乞うご期待!

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2008/03/09

[日誌:2008/03/09]しあわせのだるま

Ca330016本日はスズキ隊長とフナヤマ隊員の結婚式&披露宴。めでたさを絵に描いたような、これ以上ない晴天のもと、緑まぶしい自由学園明日館にて。

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2008/03/07

[日誌:2008/03/06]ブモドシの神を讃えよ!

アルテスパブリッシングでは隊長のスズキが営業を担当し、ぼくは総務系を担当してる。日々の書店や取次・卸各社からの注文は基本的に営業部(?)に入り、それを隊長が販売管理ソフト(*)に入力(ここにもMac使いがWindowsソフトを使うにあたっての悲劇的な日常があるんだけど、それは省略)。毎月末に取引先ごとに集計して請求書をつくり、PDFにして総務部にメール送信。それをこちらでまとめて社判を捺し、発送する。というシステマティックなんだか、ムダムダなんだかよくわからないしくみになっている。

* 営業部で使ってる販売管理ソフトは「Final」という書籍流通に特化したソフトで(音楽関係の読者のみなさん、楽譜浄書ソフトの「Finale」ではありませんのでご注意を!)、会社設立して最初に相談にいったトランスビューの工藤さんから紹介された。取次経由の通常ルートから直取引まで、とにかくすべての流通・決済の形態に対応した優れもので、サポート体制もしっかりしている。

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2008/03/05

[日誌:2008/03/04]芸術家は誇りをもったらおしまいです。

永田町の今道友信先生と橋本典子先生の研究室へ。「あなたがくると、中華料理をもうひと品多く食べられるから」というお言葉に甘えて、いつも昼前にうかがってお昼をごちそうになる、というパターン。近くの「南甫園」へ。

今道先生は今年87歳になられるということだが、お元気のご様子。インターネットなどとはまったく無縁の生活をされているので、アルテスの現状についてはまるでご存知なく、ぼくが独立して、いよいよ生活に困っているのではないかと、ずいぶん心配してくださっていたようだ。

こちらも「もう大丈夫です!」とも大見得を切れないので、とりあえずこれまでにつくった3冊をさしあげる。今道先生、なぜか即座に『音盤考現学』を手にとり、熱心にページを繰りはじめた。しばらくして、「このひとは、どういう方ですか」と聞かれたので、片山杜秀さんのことを簡単にご説明する。今道先生の専門の美学とのつながりを思い出して、「朝比奈隆と『無国籍』」の章(片山さんがタワーのイヴェントで、「自信作はどれかといわれれば……」と挙げていた、朝比奈隆追悼の文だ)のなかで、美学者の植田寿蔵と朝比奈隆の関係が書かれていることを申し上げると、まさにそこを読んでおられたらしい(この先生の場合、これは偶然とはいえない。どこがこの本のポイントかということにたいする“嗅覚”が常人の何倍も何百倍もすぐれているにちがいない)。朝比奈隆が植田寿蔵の弟子であったこともよく知っておられた。

「この片山さんというひとは、自分は山田一雄のファンで、朝比奈さんよりも山田さんのほうが好きだった、と書きはじめておられるが、そのあと朝比奈さんのことをしっかりと書かれて、だんだんと朝比奈さんの素晴らしさが伝わってくるようです。こういう書き方はとてもいいと思います」。今道先生はヤマカズよりも朝比奈派だったのだろう、「山田一雄さんは戦争中の演奏会もずいぶん聴きましたが、いつも国民服で出てくる。朝比奈さんはみんなが国民服を着てこなければならないような場面でも、“自分は国民服を新調するようなお金があったら、楽譜に使ってしまいます”と堂々と言っておられた」と、思い出話がはじまった。こういう話は、とにかく聞きもらすことのないよう、じっくりと拝聴するにかぎる。

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2008/03/03

[日誌:2008/03/02]タワーでトークイベント

いよいよ片山さん、沼野さんのトークショーの日。快晴のもと、タワーレコード渋谷店へ向かう。

1時間前に現地入り。6階クラシックフロアでCDを物色するヒトビトに、おそるおそる「すみません〜。本日トークショーやりますんで、よろしければぜひ……(ごにょごにょ)」とチラシを渡す。みなさん、そうとう集中してCDを探しておられるらしく、何人かはかなり驚かせてしまった。

30分前、約束の時間に沼野さん到着。10分遅れて、片山さん到着。沼野さんがトークのなかで指摘していたように、すでにして片山さん、タワーレコードの黄色い袋をぶらさげていらっしゃる。

やはり告知期間が短かったのか、空席がめだつ。タワーの松浦さんにお願いして、もういちど案内のアナウンスを入れていただいてから、定刻から5分遅れで開始。話がはじまると、すこしずつお客さんの輪が大きくなってきて、ホッとした。

アルテスのブログでも書いたんだけど、片山さんが子供のころからマイナーなものばかりが好きで、誰も知らないマイナーなものの魅力をいかに他人に伝えるか、という努力をつづけた結果、あの独特の文体が生まれた、というくだりには納得。また、扱う対象がマイナーなものばかりなので、「じつはこんなにおもしろい」とか「こんな意味がある」というような、基本的に「褒める」方向の内容になる、というのも、片山さんの文章の独特の明るさ、楽しさにつながっているんだよなあ、と理解する。

トーク終了後は、来場者のほとんど全員がサイン会の列に並んでくださって、みなさん、金色のサインペンで、本の黒い見返しにサインをしてもらってた。沼野さんの『リゲティ、ベリオ、ブーレーズ』(前の職場でつくった本です)をわざわざその場で買って、沼野さんのサインをもらってる桐朋の教え子2人も。あとで聞いたら、「オンゲイブログを読んで」トークショーのことを知ったとのこと。おお、このブログも役に立っているのだ、とちょっと嬉しい。

ウメ子の家」に移動。片山さん、沼野さんに小鍛冶邦隆さん、そしてワタシの4名で打ち上げ。藝大や桐朋の話、現代音楽や作曲家の話など、まわりのひとたちには理解不能の話題に笑い興じる。小鍛冶さんが若いころ山田一雄の鞄持ちをしてたっていうのははじめて知った。藝大での現在の立場もあり、なんとなく「アカデミズムの人」というイメージの強い小鍛冶さんが、じつは「現場の人」でもあったというのは、とても興味深い事実だ。ヤマカズの真似をする片山さんも妙だったけど。

帰りは沼野さんと京王線で。4月から1年間ボストンに留学されるということで、ここぞとばかり、スカイプの素晴らしさを力説した。[genki]

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2008/03/01

白石和良の「闘う古楽&トラッド乱聴記」022──メディチ・ブラス[2008/02/24|近江楽堂]

◆アントネッロ外伝:メディチ・ブラス
 2008年2月24日(日)19:15 近江楽堂(東京・初台)
 ※2/23には鷹の羽スタジオにおいて同一プログラムでおこなわれた。

◎演奏:アントネッロ
    濱田芳通(指揮/コルネット/リコーダー)
    春日保人(バリトン/フルート)
    宮下宣子/白濱俊宏/角田正大/角田実花/小林明(サクバット)
    橋本晋哉(セルパン)
    古橋潤一(ドルツィアン/リコーダー)
    西山まりえ(オルガン)
    わだみつひろ(パーカッション)

◎曲目:
[第1部]
 1.ブルゴーニュ人はかく語りき(作者不詳)
 2.ラ・スパーニャ(アンドレア・ピコット)
 3.ラ・ミ・ラ・ソ(ハインリッヒ・イザーク)
 4.運命の女神(イザーク/ビュノワ/ジョスカン/アグリコラ)
 5.犬(ハインリッヒ・イザーク)
 6.ラ・モッラ(ハインリッヒ・イザーク)
 7.パッレ・パッレ・パッレ(ハインリッヒ・イザーク)
 8.とある農夫が息子に嫁をもらった(ハインリッヒ・イザーク)
[第2部]
 1.恋する女&レオンチェロ(作者不詳)
 2.ラ・スパーニャ(グリエルモ・エブレオ・ダ・ペーザロ)
 3.エヴァの追放された子らは(ハインリッヒ・イザーク)
 4.インスブルックよさらば(ハインリッヒ・イザーク)
 5.ラ・ラ・ヘー・ヘー(ハインリッヒ・イザーク)
 6.コリーノの人生(グリエルモ・エブレオ・ダ・ペーザロ)
 7.スカラメッラは戦争に行く(ロワゼ・コンペール/ジョスカン・デ・プレ)
 8.こおろぎ(ジョスカン・デ・プレ)

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