[日誌]『星の王子さま』は大人にもやさしい
山本訓久さんの指揮法の本の校正が出はじめた。版元ドットコムでもお世話になってるスタイルノートさんに楽譜浄書と組版を頼んでいるのだが、校正はPDFでもらう。それをプリントして朱入れしたものをまたスキャンしてPDFにし、著者にメールで送る。はじめて試した方法だが、なかなか効率的。
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夜は紀尾井ホールで東京室内歌劇場の新作オペラ《星の王子さま》。少し早めに四ツ谷に着いたので、土手に上がって、桜の下をホールまで歩く。この日にかぎって携帯電話を忘れたので、写真が撮れず。残念。
オペラはいま一歩。作曲はところどころ魅力的だが全般に冗漫なかんじで、サン=テグジュペリの簡素な美学とかみ合わないし、台本も説明的にすぎる。王子さまを演じた釜洞祐子の歌は素晴らしかったけれど。
誰もが知っている原作について語ってもしかたないのだけれど、でもほんとうに素晴らしい物語だ。よく、「こどもの目から見た大人の世界の不条理さ」といったことが語られるけれど、ぼくにはそれよりも、「変な大人たち」への「王子さま」のまなざしのやさしさ、あたたかさが印象に残る。大人の世界はこどもから見て「ヘン」だけれど、そのなかでがんばって大人をやっているひとたちに王子さまがかける「ヘンなの」というひとことの、なんとあたたかいこと!
偶然隣りあわせた悠雅彦さんと、ひさしぶりにおしゃべり。ぼくがジャズのライヴにあまり行かないこともあるけど、悠さんと会うのはクラシックの演奏会でばかり。「クラシックのことをお書きになりませんか?」と持ちかけてみた。いつか実現するかもしれない。[genki]
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