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ボストンは、クリスマス前に降った大雪がまだ残っています。秋学期の授業もすべて終わり、こちらはひさしぶりに、少しばかり落ち着いた日々を過ごしているところ。まずは雪のハーヴァード・ヤードの写真を1枚。
今回は、10月末から11月頭にかけてハーヴァード大学でおこなわれた「Crosscurrents」という催しと、11月の第1週にテネシー州でおこなわれたアメリカ音楽学会の全国大会の話題などをとりあげたいと思います。
続きを読む "沼野雄司のボストン通信05(2008/12/28)"
2008/12/29 18:13 numano's view | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0) Tweet
なんとも長い間が空いてしまいました。この間、ボストンは秋を通り越して、しっかりと冬へ突入中です。いまさら、という感じですが、まずは秋(10月頭)に撮った写真を1枚。ハーヴァードの紅葉です。
続きを読む "沼野雄司のボストン通信04(2008/11/30)"
2008/12/04 09:15 numano's view | 固定リンク | コメント (7) | トラックバック (0) Tweet
小鍛冶 邦隆: 作曲の技法 バッハからヴェーベルンまで「作曲とは音楽と知の交感である」という信念につらぬかれた名著です。この本を読みすすめることによって、作曲の技術を身につけるというよりも、この本を読みすすめるという行為じたいが、「作曲」とあまり遠くはない「音楽/知」的ないとなみなのだと感じさせてくれます。
片山杜秀: 片山杜秀の本(1)音盤考現学アルテスパブリッシングの第3弾書籍。オビに「批評の絨毯爆撃」ということばを使いましたが、とにかくこのことばの連射に溺れてください! いやまったく、すごすぎ。
西原 稔: クラシックでわかる世界史 時代を生きた作曲家、歴史を変えた名曲アルテスパブリッシングの第2作。判型がちょっと長細いところも特徴のひとつ。本文の下に註や図版を大量に入れるために必然的にこうなったのですが、なかなか評判いいです。あと、アルテスの本は「オリジナルしおり」が付いてるのもウリです。
ルイジ・リッチ: プッチーニが語る 自作オペラの解釈と演奏法プッチーニのもっとも近くにいた弟子の指揮者が、プッチーニが自作の上演について語ったことばをまとめた本。当時から作曲家の意図に反する上演というものはあったようで、現代となればなおさらだろう。この書がいま日本で刊行される意義は大きい。「プッチーニの十戒」も面白いです。三池三郎訳。
内田 樹: 村上春樹にご用心わがアルテスパブリッシングの記念すべき第1作。あの内田樹さんがあの村上春樹を語った本、ということで、ほかに付け加えるべきことばはありませんが、最初にこんなに「倫理的な」本を刊行できたということに、しあわせを感じます。